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2009年3月 1日 (日)

新しくはじまった危機?のタネ。

無傷でも清算を強要されるヘッジファンド・・・

 CNBCなどによると今週もヘッジファンドの清算が続いてます。原因は投資銀行がなくなったため。投資銀行がなくなったために今後は素早い対応ができないと判断したヘッジファンドが清算しつつあるようです。
 つまり、今回の危機に巻き込まれることなく無事だった資金までもが市場から撤退しつつあり、この経済危機を金融危機の段階ではクリアしていて無事だった資金でさえ、投資銀行がなくなったために運用のスピードや効率をはかることができず、不本意ながら撤退する…ということでしょう。

 ゴールドマンSのような投資銀行はFEDからの資金供給を受けるために普通の銀行に移行しましたが、ヘッジファンドの清算はその(直接的な)影響です。これは世界的なレベルのものでもあり、今回の経済危機のなかでも大きな意味?があるでしょう。ヘッジファンドの弱体化や消滅の可能性があります。ヨーロッパ勢の一部の投資会社やヘッジファンド、アメリカでも無傷の大きなファンドもあり、それらの動きは続いていますが、ヘッジファンド全体にとって大きなダメージであるのは確かです。

 アメリカでも世界4位のヘッジファンド(スティーブ・ダバー)は無事ですし、カラ売りで利益を上げ続けている個人の有力トレーダー(スコット・クレア)などもいます。彼らは2006年頃からサブプライムの危うさを見抜き安定したポジションとカラ売りを行使しているワケです。しかし、多くのファンドは資金の償還を求められ、さらに無事だった資金さえも投資銀行がなくなったために撤退しつつあります。この縮小均衡の影響はどのようにでるのでしょうか? これから実体経済の悪化、縮小が長きにわたって予測される中で、本来それを補償する資金の行方がわからなくなっていることそのものが一つの危機ではないでしょうか。

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 投資銀行をはじめグローバルなマネーと金融システムの本来の重要性は、ほぼ唯一ともいえる『なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学』池田blogで知ることができます。「金融危機と「ナイトの不確実性」」などその辺りのソースも豊富でクイックです。

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