心的現象としての<イメージ>7 他者性
幻聴や幻視は聴・視覚の空間化度が
そのまま時間性として了解されるために
<身体>の時間化度と関係ないかのように成立する仮象である。(P122)
<身体の時間化度>=マテリアル感と無関係であるかのように成り立つ了解作用は、
必然的に他者性としてあらわれる。
それが幻聴であり幻視である。(P122)
『心的現象論序説』「Ⅲ.心的世界の動態化」「6.聴覚と視覚の特異性」を参考に…
☆感覚というものは身体(性)の表出であり、心=観念の入り口でもある重要なもの。感覚を媒介に心は世界と接触しています。そのために世界の時間性と空間性は感覚をプラグとして心身に影響を与えています。身体の時間性はシステムクロックとして心と世界の関係を調節しています。異常というのは、この身体の時間性からの逸脱です。逸脱の度合いが他者性の度合いであり、たとえば、それが幻聴や幻視になります。
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