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2015年11月

2015年11月28日 (土)

心的現象としての<イメージ> 自己表出

<イメージ(心像)>は対象が知覚的に存在しないために不鮮明であり、
概念(化)作用によって形成されるために総合的(統合的)である。
この時の概念(作用)は自己確定(的)である。
(P239~240)

<イメージ>は指示決定の領域から自己確定の領域までのすべてにまたがっている。
<イメージ>は指示決定(表出)における無定形・不鮮明から
自己確定(決定)における無意味・不確定までを両極として、その二重性のもとに出現する。
(P240)


『心的現象論序説』「Ⅶ.心像論」「1.心像とはなにか」を参考に…


           
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☆<夢>も<イメージ(心像)>も身体の外部に関係なく、あるいは感覚の対象とも無関係な状態で生成します。ただし<夢>は無意識にみるもので、<イメージ>は意識してみるものです。<イメージ>を左右するのは概念化しようとする作用そのものであって、その志向性に投映された自己そのものだといえます。<イメージ>は知覚とは関係がないために不鮮明ですが、志向性の結果であるために総合的です。そして志向するのは自己なので自己確定的であり、自己表出そのものです。<イメージ>にはイメージのレベルの形態としての指示表出があり、志向性に応じた自己表出です。<イメージ>には指示表出としての無定形から自己表出としての無意味までを両極としての二重性があります。


           
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2015年11月22日 (日)

心的現象としての<概念>と<規範>3

発語(体系)は
<概念>の自己抽象の時間性の度合いとしてみることと
<規範>の自己関係の空間性の度合いとしてみることができる。

(「6.発語における時間と空間との相互転換」P179)

<わたしがここにある>
という自己意識の対象性は
すべての<時間>性と<空間>性に分割される。
(P182)


<時間>性は自己抽象度への自己認知である。(P182)

<空間>性は自己関係度への自己認知である。(P183)

<自己抽象>と<自己関係>が共通でありうるレベルに応じて
<発語>(体系)の時間性と空間性は(相互)変換しうる。
(P183)


自己抽象意識の根本は自己同一性であり即自的である。
自己関係意識の根本は自己対象性であり対自的である。

この2つの意識は
<わたしはここにある>という自己現存性の意識を根源にしている。
(P184)


『心的現象論序説』「Ⅴ.心的現象としての発語および失語」「6.発語における時間と空間との相互転換」を参考に…

           
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言語は<概念>と<規範>が一つにまとまったものですが、それは認識のベースでもあり、意味づけとワク組みとして一つの単位ともなるものです。この意味づけとワク組みのトーナリティのバランスがさまざまな様態で表出します。バランスが壊れている場合は症例となり異常となります。
<概念=自己抽象(時間性)>と<規範=自己関係(空間性)>が同致するレベルでは融溶し相互に転換しうるといえます。それが純粋疎外時点ゼロの状態です。

           
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2015年11月13日 (金)

心的現象としての<概念>と<規範>2

心的現象の言語の意味は自己抽象の時間化度のある水準である。(「4.概念障害の時間的構造」P174~175)


発語時の意識の<時間>的な変化の了解は、発語に受容を意味しないということは先験的である。(「5.規範障害の空間的構造」P175)


   <これ><は><パン><です>
   <パン><これ><です><は>は、
   心的な<時間>においては<意味>の相違としては了解できない。


自己関係の意識の根源は<わたしはここ>という場所的認識である。
それは<わたしの身体はここに在る>という意識の空間化度からスタートする。
(P176)


『心的現象論序説』「Ⅴ.心的現象としての発語および失語」「4.概念障害の時間的構造」「5.規範障害の空間的構造」を参考に…


           
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☆心的現象論序説では<概念>と<規範>の障害を探究すること…症状を考察することで現存在へのアプローチがなされます。それは存在のTPOへの知見でもあり、言語が環界そのものであることの確認をともなうものです。

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