« 2015年9月 | トップページ | 2015年11月 »

2015年10月

2015年10月31日 (土)

心的現象としての<概念>と<規範>

  <概念>とは自己抽象に対する自己対象的な空間化度と時間化度の錯合した構造である。(P167)


     即時的 ワタシはワタシ


  概念として最も高度な論理は数理論である。これも自然認知の程度にしたがう。(P168)


  知覚とその対象とは関係がない。(P169)


  <規範>とは自己関係にたいする自己対象的空間化度と時間化度との錯合した構造である。(P169)


     対自的 ワタシにとってのワタシ


『心的現象論序説』「Ⅴ.心的現象としての発語および失語」「3.心的現象としての<概念>と<規範>」を参考に…


           
改訂新版 心的現象論序説 角川文庫 (角(川ソフィア文庫)

著:吉本 隆明
参考価格:-
価格:

   

☆認識のベースは<概念>と<規範>です。カンタンにいえば意味づけとワク組ですが、心的現象論序説の言語に関するパートに、シンプルで明確な定義があります。言語にアプローチするときの基本として、序説の言語に関するパートはとても参考になり、またそれそのものがラジカルな言語論であることがわかります。

2015年10月 9日 (金)

根源的な2つの問い

●根源的な2つの問い

 自己同一性・自己関係性…この2つの意識は心的な認識システムの重層的なファクターの根源的なものですが、その可塑的な変成により発達成長してからも常に表出する可能性があります。
 時に<ワタシそのもの>へあるいは<ワタシがいる世界>への根源的な問いとして意識上にのぼります。自己関係性は反復と再帰により対他意識、他者関係性へと拡張し発展します。この拡張性(拡張することの可能性)が人間と動物との違いであり、それは<遠隔対称性>として無限に拡張しうる観念の可能性そのものです。


  ワタシはダレ?
  ココはドコ?


 自己対象性・自己関係性から生成する意識で最も根源的な問いは以上の2つです。
 これらは自己への問いであるとともに世界と他者への根源的な問いにもなっています。
 ここから意識の根源的な対象性として認識の基本となる<規範>が生成します。


  自己関係性の対象性に外部から具体性を導入して形成される意識が<規範>です。
  自己同一性の抽象性に外部から具体性を導入して形成される意識が<概念>です。


 自己同一性は自己意識そのものから自己規定するものであり、自己関係性は自己意識の外部から自己規定するものです。
 「自己意識そのものから自己規定」するときの属性は時間性として把握されます。自己関係性における「自己意識の外部」というのは外部環境由来の主に感覚的受容による知覚情報が考えられ、その属性は基本的に空間性です。

                          (NOBORUのブログ「根源的な世界との関係」

☆「ワタシはダレ?」「ココはドコ?」という2つの問いは場所的限定=現存在そのものを問うものであり、TPOそのものでもあるものです。認識上のラジカルな関係である空間性そのものと認識=了解そのものである時間性が問われる自己言及性がここにあります。

« 2015年9月 | トップページ | 2015年11月 »

ポチッ!としてくださ~い!

  • ポチッと! お願いしま~す!

クリックお願いしまーす

1クリックどーぞ!

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

最近のコメント

無料ブログはココログ