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2015年8月

2015年8月31日 (月)

根源的な世界との関係

●世界との関係

 乳胎児にとって<世界>と自己は不可分ですが、部分的に可分となり対象化することが可能になります。


  赤ちゃんは空腹になるとオッパイが欲しくて泣きます。
  泣くとオッパイがもらえて空腹が満たされます。
  これらが反復されてある認識が成立します。

  泣くとオッパイがもらえて空腹が満たされる、ということ。
  空腹はイヤだ、ということ。
  泣いている自分がいる、ということ。
  オッパイという他者がいる、ということ…


 「空腹」というのは自己に起る必然的な現象で、それは現象に表出された自分そのもののことです。この反復から抽象化された自己認識(自己同一性)が析出していきます。
 「泣く」というのは自己の行為であり、行為をとうして自己そのものも対象化され自己関係性が生成されていきます。
 「オッパイ」というのは他からやってくるものとして他者であり、対象化された世界の一部です。
 「泣くとオッパイがもらえる」というのは自己と世界との関係です。受動的な自己の振る舞いが生む結果と自分との因果関係であり、その点で自己(の行為)を規定するものです。やがて「泣いてオッパイをもらう」という能動的な自己関係性に再帰し、自己コントロール可能な意識が確立します。これらは<世界>における<自己>と<他者>の在り方を示すものです。

                          (NOBORUのブログ「根源的な世界との関係」

☆自他不可分である母子関係から自他分離(母子分離)へと遠隔対称化していく過程そのものが人間の生そのもの。あらゆる認識の源も、あらゆる世界との関係も、世界のそのあり方も、すべてはここからスタートしていきます。

2015年8月 7日 (金)

規範と概念と言語

 言語は心的な<概念>と<規範>が同致して生成します。

   規範
   外感覚による指示決定の情報が身体化?

   概念
   指示決定の情報を思念により観念化?

 概念は規範によって表出されて、はじめて言語化します。
 言語の規範というのは、音韻、韻律、文法などの共同性です。
 表現としての言語は表出されないかぎり存在しません。

 リアルな世界での統御されたトータルな認識としては、これらは総合されているので峻別されて認識されるものではありません。ただ、あらゆる異常や病的といったものは、これらの微分されたどこかに、その理由を発見できると考えられます。

                            (NOBORUのブログ「2つの認識の基礎」

☆指示表出を生成する規範と自己表出を形成する概念。規範は環界(と)の常同反復的な関係から、概念はそれらに対する了解や思念(によるもの)としてあります。言語は<概念>と<規範> の統合したものですが、同時に人間にとっての環界そのものであり、また規範そのものとして思念を規定しています。これらは言語論というよりも心的現象論のベースにあるものとして『心的現象論序説』『心的現象論本論』で探究されています。

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