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2014年9月

2014年9月23日 (火)

「像としての文学」から5

触覚的なもの、視覚的なもの、聴覚的なものは、
現実には「概念」にかかわることができない。
だがそれらの知覚的なものすべては、
折り畳まれた生命反映を無意識として積みかさねた形で
「概念」のなかに含んでいる。

『ハイ・イメージ論Ⅰ』「像としての文学」P66ちくま学芸文庫)

■概念にかかわらないが、そこに含まれている(ハズの)知覚的なもの…という矛盾。マルクスが「五感の形成は、いままでの全世界史の一つの労作である」と評した知覚形成と、言語概念の生成を架橋するものとして、イメージを手がかりにアプローチするハイイメージ論のコアが、ここにあります。

2014年9月 7日 (日)

人間のはじまるところ=現存性のTPO

人間の現存性を支えている根拠は
<わたしは―身体として―いま―ここに―ある>という心的な把握である。

<いま>は現在性の時間的な言い回しであり、<ここ>は空間的な言い回しである。
このばあいもっとも問題になるのは<ある>という概念である。

(『心的現象論本論』「関係論」<33 <うつ>という<関係>(3)P177)

■<時間的>と<空間的>の2つの特異点。それぞれから現存在を構成する<自己抽象>と<自己関係>の2つの系が生成されます。<ある>ということを契機とする人間の存在がはじまるところが説明されています。


           
心的現象論本論

著:吉本 隆明
参考価格:¥8,640
価格:¥8,640

   

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