クロックとシンクロ
人間の個体は複数の時間(性)の関数として存在しています。
また、それを認識する空間(性)のパラメーターも複数です。
それぞれの関数はクロックを媒介としてシンクロしています。
身体の時間性 ボディ・クロック(強度によってはシステム・クロックそのもの?)
マテリアルな身体から観念までのベースとなるクロックとして…<大洋>から生成する
↑
シンクロ
↓
観念の時間性 マザー・クロック(意識=観念をベースとするなら)
マテリアルな身体にも反映される観念のクロックとして…<大洋>の波動から分節化する
↑
シンクロ
↓
思考の時間性 スマート・クロック(意識の論理とするなら)
すべてに指示(しようと)するクロックとして…<環界>から抽象する
↑
感受
↓
環界の時間性 マター・クロック(すべての対象=マテリアルな自然とするならば)
個体の3つの時間性に影響を与えるクロックとして…<環界>の時間性そのもの
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それぞれのクロックは純粋状態=<時点ゼロ>を媒介(通過)にしてシフトし展開する
<時点ゼロ>の動的な意味をシンクロとすると、
動因としての<時点ゼロ>はシンクロの原点(起点?)となる。
純粋状態は感覚のものと感情のものが想定でき、
それぞれ規範と概念の根源となる。
つまり自己関係と自己抽象になる。
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人間は自己関係(性)と自己抽象(性)を初源とし起点とする2つの系からスタートする。
これらの2つの系の錯合が個体を形成していく。
2つの系は、ある位相からはそれぞれの表出を把握することができ、
応答=外コミュニケーションと代謝=内コミュニケーションとして(も)考察される。
<応答=外コミュニケーション>は間接的(媒介=言語が介在)な母子交通であり、
<代謝=内コミュニケーション>は直接的(分子レベル的)な母子関係である。
前者は情報を、後者は感情を伝達している。
前者は物語の生成、後者は代謝の変容を含意する。
両方からの影響が身体のシステムクロックと閾値(神経生理上のクロナクシー)との乖離を産出していく…。
これらは体壁系の感覚と内臓系の感受性として大脳皮質の連合野で交錯し、
<大洋>のイメージを形づくっている。
ここには睡眠・覚醒と代謝・分泌のようなリズムがあり、
クロックを刻んでいる。
これらの総合であり統合として個体が存在している。
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発生学的な細胞(外胚、中胚、内胚)の由来と解剖学的な見地からも、2つの系は個体の基本構成である。
体壁系の感覚の(受容性の)低下は、認識の高度化(観念化と志向性化)を促す。
内臓系の感受性の低下は(システムの形質化と)記憶の形成を促す。
この2つは、リーチングによる観念の本源的蓄積と考えられる。
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