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…感覚と言語行為との回路はただ話される言葉にしかすぎない。
書くという言語行為が登場すると…感覚のかわりに感覚の像が、
ほんのすこしの過去を了解する時間の像をあらわし、
言語行為は…書くという(記述という)現実の行為と純粋の言語行為のふたつに分割される。
(『ハイ・イメージ論Ⅲ』「瞬間論」P45ちくま学芸文庫)
■言語(学)でも混同されがちな<話すこと>と<書くこと>の大きな違いと、そこから新たに展開する書く行為にともなう原理について鋭く考察されていきます。
言語の「概念」がその像(イメージ)を喚起するとき、
その像(イメージ)は〔純粋本質〕によって産みだされるものと、
〔具体的な存在〕の表象によって産み出されるものとに分割される。
(『ハイ・イメージ論Ⅰ』「像としての文学」P77ちくま学芸文庫)
■『心的現象論序説』で定義された吉本理論のもっとも原理的な概念装置である<純粋・・>概念による透徹した解析が示されています。
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