「多空間論」から4
普通のマンション・ビルや、住居ビルや、
商事ビルや、デパート・ビルを空間的な構築物とすれば、
超高層ビルは時間的な構築物なのだ…
わたしたちは高さを獲得すればするほど、
視野は拡大されるという原則だけで、俯瞰された空間を区切ることができ、
これが歴史の方向を指すといいきれるはずだ。
だがここでも、
高さや視野は人間の視覚の生理的な限界を折り目として、
反復されるもう一つの原則にしたがうことになる。
(『ハイ・イメージ論Ⅰ』「多空間論」P135ちくま学芸文庫)
■超高層ビルやランドサットから得られる世界視線と、その限界が反復され臨界となることが示されています。ブレードランナーを援用した「映像都市論」での考察が都市そのものにおいて繰り返されています。
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