<言葉>のはじまるところ
風の音を、「ヒュウ、ヒュウ」という擬音語であらわすのは、
事実としての風の音をそれにいちばんちかいと感じる
母音と子音固有の結合体系で言語化することだ。
白然音の喩は、複雑な陰影としてうけとられるが、
言語としてみれば、その段階は初源的だということになる。
(『母型論』「起源論」P169 思潮社)
■意識、言語という観念の具体的な形態が人間にとっての羊水や生命にとっての海に象徴される<大洋のイメージ>から析出していく様態を思索し描いた原理論。心的現象論とアフリカ的段階をダイレクトに架橋する論考が示されます。
母型論
著:吉本 隆明
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