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2016年6月 1日 (水)

<共同幻想>という有名な言葉…増幅・過視化

 不可視なものは<増幅>されて伝わります。
 実際に見たり触れたりして確かめることができないものは想像だけでどこまでも増幅できるので、最終的には怪物やお化けになってしまうものも少なくありません。たとえばリヴァイアサンやゴーストとはそういもの。ミクロではクオリアも同じ…。聖書において、地上最強の怪物=リヴァイアサンが国家を表したものであるのは示唆的といえ、もっともワケのわからないものがもっとも増幅されることがわかります。

 そして、それはもっとも根拠の希薄なもので、「想像だけでどこまでも増幅できる」ということそのもの以外には確実な理由を見つけられない、バタフライ効果というべきほど、根拠の希薄それ自体が根拠となり、その再帰性が現代という幻想=上部構造をつくっています。ベキ乗化する観念を人間の本質とみた吉本の主張において、自己言及そのものがある大きな意義をもっているのは、心的現象論序説であきらかにされたところのものです。


 ただ増幅され、伝えられていく…。
 そこからわかるのは<増幅される>ことと<伝えられる>ことの方法やバリエーションです。「共同幻想論」はこの<増幅する(される)>こと<伝えられる>ことから国家を探究したもの。

 そこでは小さなエピソードが増強されて伝えられていくさまざまな物語が分析されています。
 サンプリングされるのは「遠野物語」と「日本書紀」「古事記」のエピソードであり、それらが心的現象論の方法で分析されています。

 つまり観念のベキ乗化から<増幅>していくその理由と、その<伝わり>方の特徴が明らかにされ、<増幅>の理由や要因、<伝達>の仕方や方法が考察される。それが共同幻想を成立させる仕組みだからです。

 基本となるのは人間で、人間がどのように他者に情報を伝達するか?ということと、どのように他者から情報を得ようとするか?ということがメインになっています。そこでは壮大な神話や美しい物語…といったものではなく、日常の、反復されるエピソードが数多くフォーカスされています。現代でいえば、それらは都市伝説でもあるでしょう。


 ゼロというものは見ることができません。しかし、逆に、見ることができないものをゼロとしてしまえばどうでしょうか? 把握できないものを、とりあえず<ゼロ>としてしまう…。
 そのように虚を実としてしまう方法を、吉本は観念の運動と述べています。マルクスがヘーゲルから継承したのは、そのような方法であって唯物論的転倒などと呼ばれるものではない…マルクスがいまだに有効だとすれば、それはその方法だという吉本の哲学が、ここにあるのではないでしょうか。

 根拠の希薄さにはニーチェやフーコーがいう偶然も含意されているのでしょう。
 それらも踏まえて、既に実体と化した現実を俯瞰するのが、あの<世界視線>です。

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