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« 「イメージ論2.0」のはじまり…現代が<終わってる>ので!? | トップページ | シェアハウス的なもの=<大衆の原像>は現代をクリアするか? »

2014年7月10日 (木)

「イメージ論2.0」はマスイメージ論とハイイメージ論から

 マスイメージが『共同幻想論』の、ハイイメージ論が『言語にとって美はなにか』の、それぞれ現代版だという吉本さんの説明のとおりで、両方とも「イメージ」についての論考です。マスイメージ論ハイイメージ論はあわせて『イメージ論』として刊行されていました。そして「イメージ」を突きつめていけば、心的現象としての「イメージ」にその本質があります。

 政治という機能における国家論ではなく、言語の意味や概念を前提とする静態的な言葉でもなく、常時この瞬間にも生成しつつあるイメージとしての認識。思弁的な記号や象徴ではない、生き物ののレスポンスや感受性としてのイメージ…。それがイメージ論で探究されたもの。それは心的現象論の論考のとおり、モノゴトへの認識を構造的に媒介するものです。Mポンティやサルトルをはじめ多くの症例などエグザンプルを参照しながらイメージ=心像についての探究が展開されていきます。
 イメージについてラジカルな考察をしているのが『心的現象論序説』の最後の章であるⅦ章「心像論」。そこでは、シンプルにまとめると次のような説明がされています。

   

  <心的な世界>と<現実的な世界>を<接続する><媒介の世界>として<自己妄想>が説明され、
  それは<共同観念の世界の代同物>でもあるとされています。
(*「ベーシックな『序説』 その5」から)

 極論すると…心と現実を媒介するのは自己の妄想であり、それは共同の世界のことでもある…ということ。
 ここで「妄想」とされているのは、ある症例をサンプリングしているからで、通常の人間でも「心像」として同じであることは変わりありません。

       -       -       -

 心理現象(心的現象)としてフォーカスすれば、哲学的な説明にもなりますが、イメージ(の表出)は形と本質の2つのリソースから成り立っています。もちろんイメージが生成するキッカケがあり、その認識を亢進させてくれるのは感情によるドライブ。
 行動経済学が経済行動は合理性ではなく心理現象によるものであることをフォーカスしたように、人間のあらゆる行動も営為も心的現象によるものであるのは当然で、錯覚などまで心理的なレスポンスとの整合性や必然性として把握されるようになってきたのが最近の先端的な認識。

 人間がある時、ある場所、ある条件で、イメージするとき、それはナゼなのか、それは何なのか?ということを、どこまでも問い続けたのが吉本さんの探究といえます。

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 あらゆるモノゴトが商品化する資本主義のなかで、商品は無限に増殖する指示表出=モノゴトとしてあります。それを享受する人間の自己表出の多様化をフォローしていく思想や倫理はすでに存在しない…。これがハイイメージ論の結論でした。そして、その結論からのリスタートそのものもハイイメージ論が示唆するもの…。

 無限に増長する資本主義に対して、理念的に枠(臨界点?)を提示して見せたのがアフリカ的段階『アフリカ的段階について―史観の拡張』)。それは“自己幻想が共同幻想となりえた時代”への考察であり、現在、アートや文芸、症例などの中に垣間見えるそれらを<純粋疎外>概念として抽出するとともに、それを可視化させてくれる世界視線が示唆されていきます…。

  無限に増殖する指示表出=モノゴトに対して<純粋概念>を対置するハイ・イメージ論。この作業に並行して、有限な遡行であることの確信のもとに自己表出=個体への探究が『ハイ・エディプス論』『母型論』 として刊行されました。そして指示表出と自己表出、この二つへの探究が本来ひとつのものであり、しかも歴史的な(現実の)ものであることを証明するかのように『アフリカ的段階について』が発表されました。この自己幻想が共同幻想となりえた時代への考察はヘーゲルが〝歴史外〟としたそのものを〝歴史の初源〟として再把握するというものです。現在、共同化しうる自己幻想はアートや文芸として表出し、それはハイ・イメージ論のように把握されますが、自己幻想の表出が政治や権力たりえた時代への考察はプリミティブな世界への探究として刊行されたワケです。そしてもう一度自己幻想が自己表出のサイドから問われるものとして『芸術言語論』が発表され、1月4日放送のETV特集「吉本隆明 語る~沈黙から芸術まで~」ともなりました。(*「現在とガチンコする『ハイ・イメージ論』
から)

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